フランス語は、その美しい響きやフランス映画の影響で、多くの人が学びたいと思う言語のひとつです。
しかし、「フランス語は難しい」と感じる初心者は少なくありません。発音や文法、動詞活用の多さ、さらには文化的な違いなど、フランス語学習にはさまざまなハードルが存在します。
ご参考になることもあるかと思いますので、フランス語を始めたいと考えている方も、フランス語学習の第一歩をスムーズに踏み出すヒントになれば幸いです。
Sakurakoのフランス語勉強部屋は【パリジャーナル】の中のフランス語学習に特化したブログです😊
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1. フランス語は本当に難しい?初心者が感じる5つの悩み
特によく挙げられる悩みを5つピックアップしてみました。
- 発音が独特で聞き取りが難しい
- 文法のルールが複雑
- 単語の性別に混乱する
- 動詞活用のパターンが多すぎる
- フランス文化や習慣が理解しにくい
フランス語初心者がよく挙げる「難しい」と感じる理由
5つピックアップについて解説していきます。
発音が独特で聞き取りが難しい。
フランス語には、日本語や英語にはない音が多くあり、特に「鼻母音」と呼ばれる音や、喉を使った独特な「R」の発音は、初めて耳にする人にはとっつきにくいものです。
文法のルールが複雑である。
フランス語には英語や日本語に比べて文法のルールが多くあります。例として、冠詞や形容詞が名詞の性や数の変化、時制の複雑さがあります。
単語の性別に混乱すること。
フランス語の名詞には「男性名詞」と「女性名詞」があり、それぞれに対応する冠詞や形容詞の形が変わります。
動詞活用のパターンが多すぎること。
フランス語には、動詞が主語や時制に応じてさまざまな形に活用し、不規則動詞も多いのです。
フランス文化や習慣が理解しにくいこと。
言語はその国の文化と密接に結びついています。
フランス語を学ぶなら、文化的背景や社会的なルールも合わせて理解する必要があります。
親しくなればすぐにTu使いにするというのも、誤解を招く態度にもなりえます。
2. フランス語学習の第一歩:初心者が避けるべき6つの誤解
フランス語学習の第一歩で躓きがちな点をみてみましょう。
初心者が陥りがちなフランス語学習の誤解
フランス語学習を始める際の「誤解」、よくある6つの誤解を取り上げました。
●「完璧な発音を最初から目指す」
フランス語特有の発音に挑む際、「ネイティブのように完璧でなければ話すべきではない」と思い込む人がいますが、最初から完璧を求めることは非現実的です。
●「文法を完全に理解しようとする」
文法は言語学習の基盤ですが、それに縛られすぎて話す練習を後回しにするのは避けるべきです。
●「学校で習った英語をモデルにする」
フランス語学習を英語学習と同じ要領で進めようとすると、うまくいきません。フランス語独自の特性に合わせた学習法を採用しましょう。
●「毎日長時間勉強しないとと思う」
継続は重要ですが、長時間学習は逆効果になることもあります。
短い時間でさっさと効率よく知識を定着させることができます。
●「高価な教材がないと学べないと思う」
有料の教材が役立つのは事実ですが、最初から高価な教材が必要というわけではありません。
●「フランス語圏に行かないと上達しないと思う」
フランス語圏への留学や旅行が理想的と思いがちですが、日本にいながらでも十分にスキルを伸ばすことが可能です。
学習マインドセット
フランス語学習を成功させるには、ただ教材を使うだけでなく、正しいマインドセットを持つことがとても重要です。
●「少しずつ進める」ことを大切にすること。
フランス語学習はマラソンに似ています。
一度に大量の知識を詰め込むよりも、毎日少しずつ学び続ける方が効果的です。1日10分でもフレーズを練習すると覚えていけます。
●「自分に合った学習方法」を見つける
学習スタイルは人それぞれです。視覚的な情報が効果的な人、リスニングが得意な人と、それぞれで教材を活用すると良いでしょう。
●「小さな成功体験」を重ねること
簡単な自己紹介ができるようになるととても自身になります。
フランス語で挨拶を交わせるなど、小さな成功を積み重ねることで、自信を深めていくことができます。
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3.フランス語の発音が難しい?初心者でもできる発音のコツ
難しいと感じる発言の初心者でもできる発音のコツをみていきましょう。
発音の基本:フランス語特有の音を理解する
フランス語の発音には、日本語や英語にはない独特の音が多いです。
発言ができないと悩むことが多いのです。
「鼻母音」の発音をマスターするコツ
日本語にはないフランス語の「鼻母音」です。
「鼻母音」とは、口だけでなく鼻からも音を出す発音方法で、特に「an / ɑ̃」、「on / ɔ̃」、「un / œ̃」などが代表的です。
口の形と舌の位置を意識する
「鼻母音」を発音は、口をあまり大きく開けず、軽く閉じた状態で、鼻を使って音を共鳴させる感覚を掴むのがポイントです。
ひとつずつ練習する
最初はゆっくりと音を出し、口と鼻を使う感覚に慣れることから始めましょう。たとえば、「sans(サン)」「mon(モン)」などの簡単な単語を反復練習が有効です。
録音して自分の発音を確認する
自分の発音がネイティブに近いかどうかを確認するために、録音を活用しましょう。
フランス語の「R」の音を出す方法
難関と言われいる喉を使う独特の「R」の発音は、英語や日本語の「R」とは異なり、フランス語では「喉の奥を振動させる」ように発音します。
まず喉の振動を感じる練習から
「ガラガラとうがいをするような音」を出す練習をします。最初はこれを繰り返して喉の使い方を覚えます。
短い単語からスタート
「rouge(ルージュ)」「rue(リュ)」「rire(リール)」などの簡単な単語を使って練習を始めると取り組みやすいです。
ネイティブの音声を真似る
ネイティブの音声を聞いて、その音を再現する練習を続けましょう。
日本語と異なるアクセントとイントネーションの意識
フランス語の発音では、単音だけでなくアクセントやイントネーションの違いも理解する必要がありです。
強勢が単語ではなくフレーズにかかる理由
日本語や英語とはちがう、フランス語では基本的にフレーズ全体で強勢がかかります。
●フレーズの最後に強勢を
フランス語では、文の最後に少し強く発音するアクセントがかかるのが特徴です。たとえば、「Je vais à Paris.(私はパリに行きます)」では「Paris」が強調されます。
●リズムを意識
フランス語のリズムは、均等に音節を発音するのが基本です。日本語のように、特定の音節だけが極端に強調されることはありません。
ネイティブの音声を使ったリスニング練習法
ネイティブのイントネーションやアクセントを身につけるためには、リスニング練習が欠かせませんが、最初から完璧をもとめずに、以下の方法で進めましょう。
●短いフレーズを繰り返し聞く
初心者は、簡単なフレーズや会話を何度も聞くことで、フランス語のリズムに慣れることができます。アプリやポッドキャストなどを活用すると良いでしょう。
これらのコツを実践することで、初心者でもフランス語の発音に自信を持つことができます。
4.フランス語の文法の基本:初心者向けの簡単な解説
フランス語文法についてみていきましょう。
フランス語文法の基礎知識
フランス語学習には文法の基本を理解することは欠かせません。初心者が押さえておくべきフランス語文法の基礎を簡単に解説します。
主語・動詞・目的語の語順(SVO)
フランス語の基本的な語順は、英語と同じ「主語 + 動詞 + 目的語(SVO)」です。
例:
Je mange une pomme.(私はリンゴを食べます)
主語:Je(私)
動詞:mange(食べる)
目的語:une pomme(リンゴ)
この語順でフランス語の文構造を把握することができます。
ただし、疑問文や否定文では少し語順が変わることがあります。
名詞の性別と冠詞の使い方
フランス語の名詞には、男性名詞と女性名詞の2種類があり、それぞれに適した冠詞を使う必要があります。
男性名詞:le, un
例:le livre(その本), un chien(ある犬)
女性名詞:la, une
例:la maison(その家), une fleur(ある花)
名詞の性別は一見難しそうに思えますが、覚えるコツとして、名詞の語尾を注視する方法があります。
多くの「-tion」で終わる名詞は女性名詞です。
例:une nation(国), une information(情報)
辞書や教材で名詞の性別を確認しながら学習を進めるのが効果的です。
初心者が覚えるべき重要な文法ポイント
フランス語学習を始めたばかりの方にとって、特に重要な文法ポイントを2つみていきましょう。
定冠詞と不定冠詞の違い
フランス語では、名詞の前に冠詞をつけるのが一般的です。冠詞には、次のような2種類があり、
定冠詞(le, la, les)
「特定のもの」を指す際に使います。
例:Je vois le chat.(私はその猫を見ます)
不定冠詞(un, une, des)
「特定されていないもの」や「何かしらのもの」を指します。
例:Je vois un chat.(私はある猫を見ます)
これらの使い分けに慣れることで、フランス語の文章が自然になります。
主な時制(現在形、近接未来、複合過去)の使い方
フランス語では、時制が非常に重要です。特に初心者が最初に学ぶべき3つの時制を以下にまとめます。
現在形(Présent)
現在の行動や状態を表します。
例:Je mange.(私は食べます)
近接未来(Futur proche)
「これからすぐに起こること」を表します。「aller + 動詞の原形」の形を使います。
例:Je vais manger.(私はこれから食べるつもりです)
複合過去(Passé composé)
過去に起こった行動を表します。「助動詞 + 過去分詞」の形を使います。
例:J’ai mangé.(私は食べました)
これらの3つの時制を正しく使い分けることで、日常会話や文章作成がかなりスムーズになります。
5.動詞活用をマスターするためのステップアップ法
フランス語学習において、多くの学習者がつまずくポイントの一つが「動詞活用」です。
上の章で時制をみましたが、動詞活用の基本をしっかり押さえ、効率的な方法で学ぶことで、確実にスムーズなコミュニケーションを目指すことができます。
動詞活用の基本を理解する
規則動詞と不規則動詞の違い
フランス語の動詞は、大きく分けて「規則動詞」と「不規則動詞」に分類されます。
規則動詞
動詞の語尾が一定のパターンで変化するため、ルールを覚えれば多くの動詞を理解できるようになります。
主なグループ:
-er動詞(例:parler 話す)
-ir動詞(例:finir 終える)
-re動詞(例:vendre 売る)
不規則動詞
語尾がルールに従わない形で変化する不規則な動詞です。頻繁に使われるため、これらの動詞を早い段階で覚えておくことが重要です。
例:être(~である)、avoir(持つ)、aller(行く)
現在形の活用パターン
現在形は、フランス語の動詞活用の中で最も基本的な形です。それぞれのグループの動詞活用例を見てみましょう。
-er動詞(例:parler)
Je parle(私は話す)
Tu parles(君は話す)
Il/Elle parle(彼/彼女は話す)
-ir動詞(例:finir)
Je finis(私は終える)
Tu finis(君は終える)
Il/Elle finit(彼/彼女は終える)
-re動詞(例:vendre)
Je vends(私は売る)
Tu vends(君は売る)
Il/Elle vend(彼/彼女は売る)
不規則動詞については例外が多いため、頻出動詞から優先的に学ぶことをおすすめします。
初心者向け:動詞活用の効率的な覚え方
グループ分けして覚えるテクニック
フランス語の動詞活用は、一度にすべてを覚えようとせず、グループ分けして段階的に学ぶのが効率的です。
-er動詞から始める
規則的で種類も多いため、最初に学ぶのに最適です。簡単な動詞(parler, manger, aimerなど)を活用できるようになると、表現の幅が広がります。
不規則動詞を少しずつ取り入れる
être, avoir, aller, faireといった最頻出の不規則動詞から覚えましょう。これらは日常会話で頻繁に使われるため、早めに覚えることで文法の学習もスムーズになります。
またêtre(~である)、avoir(持つ)は、助動詞でもあり、最初に覚えておくと効果的です。
短いフレーズで練習するメリット
動詞活用を覚えるだけでなく、それを使ったフレーズで練習することで、実際の会話に応用しやすくなります。
基本的なフレーズを作る
J’aime le chocolat.(私はチョコレートが好きです)
Nous allons à l’école.(私たちは学校へ行きます)
リピート練習をしてメモリーに記憶を定着させて行きましょう。
シンプルなフレーズを繰り返し声に出すことで、動詞活用が自然に身につきます。音声教材やアプリを活用するのも効果的です。
日常の中で応用する
自分の日常生活に合わせた文章を作り、ノートに書き出す習慣をつけましょう。たとえば、日記をフランス語で書くことは実践的な学習法としてオススメです。
6. よくある質問:フランス語学習初心者向けQ&A
フランス語学習を始めたばかりの初心者が感じる疑問や不安があり、共通項があります。自分の学習方法を見直してみましょう。
初心者が抱える具体的な疑問
Q: フランス語の「聞き流し」は効果的か
聞き流し学習法は
手軽に取り組めるため人気がありますが、本当に効果があるのか疑問に感じる人も多いようです。
Q: フランス語の語彙はどれくらい覚えればいいのか?
初心者にとって「どれだけの単語を覚えれば会話ができるのか」は気になるポイントです。
答えと実践的なアドバイス
A: 聞き流しだけではなく、理解して進める
聞き流しはフランス語に慣れるための一つの方法ですが、それだけでは十分ではありません。
聞き流し学習を効果的にするには、以下の方法を取り入れることが大切です。
アクティブリスニングを取り入れる
音声を聞きながら、内容をしっかり理解しようとする姿勢が必要です。
分からない単語やフレーズが出てきたら調べて覚えましょう。
自分でも発言して、聞いた音声をそのまま追いかけて発音する練習も有効です。
まずは、文法も理解して繰り返して暗記していくのがコツです。
A: 日常会話には約1000語程度が目安
日常会話で必要とされる語彙数は思ったほど多くありません。約1000語を習得することで、基本的な会話は十分に可能です。以下のステップで語彙力を増やしていきましょう。
頻出単語を優先的に学ぶ
食べ物、時間、家族、天気など、日常生活でよく使われる単語から始めます。
例:bonjour(こんにちは)、merci(ありがとう)、pain(パン)など。
フレーズで覚える
単語単体ではなく、実際の会話で使われる短いフレーズや文章で覚えると、記憶に定着しやすくなります。
例:Je voudrais un café.(コーヒーをください)
反復練習で記憶を強化
繰り返し単語やフレーズを練習するには、動画を活用していきましょう。
1日に少しずつ進めることで、無理なく語彙力を伸ばせます。
結論
フランス語学習には多くの不安や疑問がつきものですが、正しい方法で学ぶことで、本当に成果を出すことができます。
聞き流しや語彙学習など、自分の目的に合った方法を組み合わせ、毎日の生活に取り入れることで、フランス語が自然と身についていきます。
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