フランス語の否定文には「pas」の使います。
部分冠詞「du, de la, de l', des」が否定形になる場合のルールとは?
さっそくみてみましょう。
フランス語の「pas」 と部分冠詞
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否定形の基本:「ne...pas」
フランス語の基本的な否定形は、「ne」と「pas」で動詞を挟む形で作ります。
基本構造: [ne] + [動詞] + [pas]
例:
- Je ne mange pas. (私は食べません。)
- Il n'aime pas le café. (彼はコーヒーが好きではありません。)
- ※「ne」は母音または無音のhで始まる語の前では「n'」に短縮されます。
「pas」の位置と役割
「pas」は否定の中心となる語で、動詞の直後に置かれます。
- 「ne」は、口語では省略されることがありますが(例: "Je sais pas.")、正式には「ne...pas」の形が使われます。
- 「pas」単独でも否定を表すことができます(カジュアルな会話で)。
部分冠詞(du, de la, de l', des)の否定形
部分冠詞は不特定の数量のもの(食べ物、飲み物など)を示します。
これが否定文になると、部分冠詞は「de」(または「d'」)に変化します。
部分冠詞の否定形のルール
[ne] + [動詞] + [pas] + de/d' + [名詞]
部分冠詞と否定形の変化を表にまとめます。
| 肯定文の部分冠詞 |
否定文で変化する形 |
例文(肯定文) |
例文(否定文) |
| du (男性名詞) |
→ de |
Je mange du pain. (パンを食べます) |
Je ne mange pas de pain. (パンを食べません) |
| de la (女性名詞) |
→ de |
Je bois de la bière. (ビールを飲みます) |
Je ne bois pas de bière. (ビールを飲みません) |
| de l' (母音/無音h) |
→ d' |
Je prends **de l'**eau. (水を飲みます) |
Je ne prends **pas d'**eau. (水を飲みません) |
| des (複数名詞) |
→ de |
Je veux des pommes. (リンゴが欲しいです) |
Je ne veux pas de pommes. (リンゴは欲しくありません) |
このルールが適用される理由
否定文は「まったく〜ない」「一つも〜ない」というゼロの数量を表します。部分冠詞の「いくらかの」という意味と矛盾するため、無冠詞の状態を表す「de」に置き換わるのです。
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例外:冠詞が「de」に変化しない場合
このルールには重要な例外があります。動詞の目的語が特定のもの(特定冠詞 le, la, l', les)を指す場合は、否定形でも冠詞は変化しません。
- 特定のもの: 「そのパン」「あのビール」など、話し手と聞き手がどれを指すか特定できるもの。
- 不特定のもの: 「(なんでもいいから)パン」「(なんでもいいから)ビール」。
例文で比較
1. 不特定のもの(冠詞が「de」に変化する)
Je ne mange pas de pain. (私は(一切れも)パンを食べません。) → どんなパンでも対象。数量の否定。
2. 特定のもの(冠詞が変化しない)
Je ne mange pas le pain que tu as acheté. (私はあなたが買ったそのパンは食べません。) → 「あなたが買ったパン」という特定の対象を否定。存在は認めているが、それを「食べない」という意思表示。
まとめ
- 基本の否定形: 「ne + 動詞 + pas」
- 部分冠詞の否定: 部分冠詞(du, de la, de l', des)は否定文では**de/d'**に変わる。
- 「Je ne mange pas de fromage.」
- 例外: 目的語が特定のものである場合は、冠詞(le, la, les)はそのまま。
- 「Je n'aime pas le fromage que tu as acheté.」
このルールはフランス語検定や日常会話でも頻出する重要項目です。
最初は混乱するかもしれませんが、「否定文ではとりあえずdeになる」と覚えておきましょう。
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