Sakurakoのフランス語勉強部屋

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マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」のマドレーヌの味はサレ?

今年はマルセル・プルーストの没後100周年です。 そして11月18日は命日です。

100周年の命日にプルーストをしのぶ催し物が随分とありました。

その中で、パリ17区にある、ジャン=ジャック・エンネル美術館(Musée Jean-Jacques Henner)で、プルーストの「失われた時を求めて」の朗読会がありました。

「失われた時を求めて」にはマドレーヌのお菓子を紅茶につけて食べるシーンがあります。

美術館ではマドレーヌが売られていました。

マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」のマドレーヌ


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マドレーヌには甘味と塩味がある


ジャン=ジャック・エンネル美術館(Musée Jean-Jacques Henner)

プルーストの失われた時を求めて(A la recherche du temps perdu )のマドレーヌの一節に、

Et tout d’un coup le souvenir m’est apparu. Ce goût, c’était celui du petit morceau de madeleine que le dimanche matin à Combray (parce que ce jour-là je ne sortais pas avant l’heure de la messe), quand j’allais lui dire bonjour dans sa chambre, ma tante Léonie m’offrait après l’avoir trempé dans son infusion de thé ou de tilleul. とあります。

訳→突然思い出が私の頭をよぎった。この味は、カンブレイ(なぜならその日はミサの時間まで外にでないでいたから)で日曜日の朝にマドレーヌの一片の味だ。レオニー叔母さんの部屋におはようと言いいくと、叔母さんは、紅茶とティヨルに浸したマドレーヌの一片を私にくれたのだった。

このシーンにでてくるのが、マドレーヌです。

プルーストといえば、マドレーヌの味で、このシーンを思い浮かべますよね。

プルーストは美しき良い時代のベルエポック「la belle époque」の作家です。

プルーストとベルエポックと題したエッセイが書かれていますが、このマドレーヌの描写には、カンブレイというノルマンディーの街の描写もあり、シャネルの快活なシャネルルックがでるまでの、帽子とカサとドレスの女性と、タキシード姿の男性の時代でした。

プルーストはカンブレイに親戚がいて、夏の時期を過ごしていました。

そこで、食べたマドレーヌでした。

ジャン=ジャック・エンネル美術館(Musée Jean-Jacques Henner)

プルーストの失われた時を求めてのマドレーヌは、甘いマドレーヌです。

しかし、今回美術館では、なんと塩味のマドレーヌがあったのです。

マドレーヌの甘味と塩味

マドレーヌ甘味と塩味です。

des madeleines salées et sucrées

マドレーヌの甘味と塩味

マドレーヌは通常甘味ですので、

des madeleines sucrées とはいわず、 des madeleines のみで通じます。

売っているところもないと思いますが、 塩味のマドレーヌは、 des madeleines salées マドレーヌ・サレ です。

美術館で両方買ってきて、たべたのですが、 塩味のマドレーヌはいまいちかなと思いました。

食事の時や、アペリティフ時に、パンとして食べるにはいいのかもしれません。

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