Sakurakoのフランス語勉強部屋

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「 Je n’ai pas à intervenir 」 の意味は?バシュロ文科大臣の表現の自由と意見の余波

 

「Je n’ai pas à intervenir」 意味と「à」の使い方

 

Sakurakoのフランス語勉強部屋は【パリジャーナル】の中のフランス語学習に特化したブログです😊

 

 

ベルトラン・カンタ歌手が国立劇場に出演の予定となり、バシュロ文科大臣のコメントが物議を醸し出しています。

 

バシュロ大臣のコメントは、

« Je n’ai pas à intervenir dans la gestion de la Colline. Je regrette que Bertrand Cantat ait été invité néanmoins. »

でした。

 

カンタ歌手は2003年にそのコンパ―ニュの女優マリー・トランティニャンを殴打し死亡させ、懲役8年の服役後2007年に釈放され、歌手活動を再開していました。

 

この女優さんのお父さんは、クロード・ルルーシュ監督の「男と女」の主演男優でした。

 

カンタ歌手とマリー・トランティニャンさんが仲睦まじいまでは良かったのですが、殺人事件からは、カンタ歌手の人生も変わりました。

 

それでもファンがいて、今年に至ってはコリン国立劇場に招待され、11月に公演が予定されています。

「Je n’ai pas à intervenir dans la gestion de la Colline」

 

カンタ歌手の殺人相手は、当時のコンパ―ニュで女優のマリー・トランティニャンでした。

この女優さんの父は俳優のジャン・ルイ・トランティニャン。

 

クロード・ルルーシュ監督、共演のアヌーク・エーメとの「男と女」の主演男優を務め、ジャン=ルイ・トランティニャンの出世作です。

 

娘を殺された、トランティニャン一家の思いは、当時2003年にニュースになっていましたね。

 

カンタ歌手は異例の8年という短期な刑期を終え、出獄したのも話題になっていました。

 

そして、今年コリンという国立劇場に、カンタ歌手が招待されたのです。

 

Le théâtre national de la Colline

コリン国立劇場

 

に呼ばれたことで、文化大臣がコメントしたのです。

 

文部大臣として、劇場の開催面にはコメントが求められます。

 

ニュース番組で、

 

●« Je n’ai pas à intervenir dans la gestion de la Colline. Je regrette que Bertrand Cantat ait été invité néanmoins. »

 

と、

●Roselyne Bachelot « regrette » que Bertrand Cantat « ait été invité » à créer la musique d’un spectacle à Paris

訳➡ロズリン・バシュロ、ベルトラン・カンタがパリの歌のスペクタクルのクリエーションに招待されたのは、残念に思う。

 

とのコメントでした。

 

Je n’ai pas à intervenir

この「à ○○」

 

の使い方で、そこに介入するのが私の仕事ではないが、と前置きしています。

その上で、

 

« regrette » que Bertrand Cantat « ait été invité »

regrette 後悔するという動詞を使っているので、 queの後の従属節は接続法になり、

Bertrand Cantatカンタ歌手が « ait été invité »招待された、のは残念だ。

 

と結んでいました。

 

バシュロ大臣のコメントには、コリン国立劇場のディレクターが応酬しています。

 

 

●Le rôle de la ministre est d'encourager l'art et les artistes, pas de s'immiscer dans la programmation des scènes,

 

とありました。

 

フランス語文、引用先

https://www.20minutes.fr/arts-stars/culture/3150831-20211018-bertrand-cantat-roselyne-bachelot-regrette-chanteur-invite-creer-musique-spectacle-paris

 

【覚えておこう単語】

 

« la liberté de la création »       創造の自由

 

このような、反社会的事件を起こした歌手を起用するしないは、劇場のディレクターに決定権がありますが、社会全体の考え方を代弁して、文科大臣の意見は今のMetooの動きを反映していますね。

 

 

 

以上で~す。

 

では、では、

 

また(^^♪ 

 

à bientôt